不倫が発覚して示談交渉を求められると、慰謝料として示談金を支払う必要があります。
その場合、示談金の相場はいくらぐらいなのか、無事に示談を成功させるためにはどうすればいいのか知りたいという方もいるのではないでしょうか。
本記事では不倫問題の示談金の相場をご紹介するとともに、示談交渉の進め方と、支払わなかった場合に発生するリスクや交渉が成功するコツまで詳しく解説します。
不倫の示談交渉を控えている方はぜひ参考にしてみてください。
示談とは?不倫問題での基本的な流れ
不倫問題における示談とは一体どのようなものなのか、基本的な流れをご紹介します。
不倫の示談とは?
示談とは、裁判を介することなく、当事者同士で和解する手続きのことをいいます。
裁判での法律に基づいた慰謝料請求を回避し、話し合いで解決を図る方法です。
当事者同士が会わず、内容証明郵便などの書面のやりとりや、弁護士に代理交渉を依頼して解決する方法もあります。
相手の意向を直接確認でき、裁判所を介さないため裁判よりも短期間で解決できます。
また当事者間で条件が決まるため、精神的・金銭的な負担が少なくなるというメリットがあります。
不倫の示談で話し合う項目
不倫の示談では何を話し合うべきか、主な項目は以下のようになっています。
- 示談金の金額
- 示談金の支払い方法・支払期日・支払い回数
- 今後一切連絡をとらないなど、再発防止に関する約束事項
- 約束事項を守らなかった時のペナルティ
- 不倫について第三者に口外しない約束
- この示談によって今回の不倫問題が解決したという確認
示談は口頭でも成立しますが、後の言った・言わないというトラブルを避けるためにも示談で決めた内容を示談書にまとめるのが一般的です。
示談が成立すれば不倫問題は解決し、以降この件に関して争うことはできません。
また示談書は示談金の未払いを防ぐために、支払いがされなかった場合に訴訟を起こすことなく相手の給与や財産を差し押さえられる、公正証書で残すことが多いでしょう。
示談金の相場と慰謝料が発生するケース
示談金は慰謝料を含めた損害賠償金です。
不倫は不貞行為と言う不法行為に該当するため、民法に基づいて損害賠償責任を負い、損害賠償金を支払う必要があります。
示談金の相場と高額な慰謝料が発生するケースについて解説します。
不倫における示談金の相場
示談金は慰謝料の他に、相手の配偶者が精神的苦痛によって通院した場合の通院費や、弁護士に依頼した場合の費用も含まれます。
不倫の示談金は50~300万円が一般的な目安です。
具体的な金額は不倫によって離婚や別居をするかどうか、不倫をした期間の長さ、被害者の精神的苦痛の度合いなど、さまざまな要因によって異なります。
また婚姻期間の長さや子供の有無によっても金額が変わる場合があります。
短期間に数回のみ浮気をした場合は、50~100万円程度が目安です。
一方長期間の不倫や、頻繁に浮気を繰り返していた場合は、被害者の精神的苦痛が大きいことから200万円を超えることもあるでしょう。
高額な慰謝料が発生するケース
不倫の慰謝料が、相場より高額になるケースをご紹介します。
慰謝料500~1,000万円に至るケース
慰謝料が高額になるのは、主に不貞行為の回数や被害者の精神的被害が大きい場合に発生することが多いでしょう。
過去には、婚姻期間15年、子供のいる夫婦で、不倫期間10年を経て離婚に至った場合、慰謝料の請求額が500万円になったケースがあります。
また、1度不倫問題で損害賠償請求をし、示談書を交わして示談金250万円で解決したものの、その後も不倫関係を継続していたことが発覚し、合意書違反として1,000万円の損害賠償金が発生したケースもあります。
示談交渉を成功させるためのポイント
示談交渉はなるべく穏便に、そして迅速に終わらせるのがベストです。
示談交渉を成功させるためのポイントをご紹介しましょう。
示談交渉のコツ
示談交渉を成功させる秘訣とポイントは以下の通りです。
成功の秘訣
示談金を請求する側もされる側も感情的になってしまうと話が進みません。
冷静に交渉を進めることが重要です。
当事者のみで示談交渉を行うと感情的になりやすいため、第三者(弁護士や仲介者)を介入させ、スムーズな交渉を心がけましょう。
ポイント
- 示談金を請求する際は、肉体関係があったことがわかる写真やLINEのやりとりなど、不倫の証拠をしっかり揃える。
- 金額にこだわり過ぎて交渉が決裂するのを避けるため、示談金の相場や相手の経済状況を考え、相手に対する要求は現実的に設定する。
- 交渉中は感情を抑えて話し合いに集中する。相手に暴言を吐いたり、名誉棄損にあたるような言動をとったりしない。
示談交渉期間の目安
示談交渉は裁判より迅速に終わるとはいえ、具体的にはどれくらいの期間がかかるのか気になるという方もいるでしょう。
示談交渉期間の目安について、詳しく解説していきます。
通常、示談交渉は数週間から数ヶ月かかることが多いでしょう。
相手側に連絡をとり、示談交渉を持ちかけてから合意を得るまで時間がかかる場合もあります。
早めに解決したいと焦らずに、冷静に対応しましょう。
不倫による示談交渉は、つい相手に対して感情的になりやすいです。
自分で示談交渉をすると相手と直接のやりとりが必要となるため、その分精神的な苦痛が大きくなります。
感情的な対立がある場合は、弁護士を通じた交渉が有効です。
示談金を支払わない場合のリスク
示談金を請求されても、支払わなければいいと考える人もいるでしょう。
しかし示談金を支払わないと、大きなリスクが発生する可能性があります。
示談金を払わないとどうなる?
示談金を支払わない場合のリスクをご紹介します。
示談金を支払わないと、相手に示談よりも強制力のある裁判に持ち込まれるリスクが高くなるでしょう。
裁判に発展すると、示談よりも長期間争うことになり、多大な労力がかかるとともに、示談金を支払わないという姿勢がマイナス評価され、支払う金額がさらに高額になる可能性もあります。
既に示談書や公正証書を作成しているのに示談で合意した内容を遵守しない場合、示談書の書面通りのペナルティが課されます。
強制執行や給与や預金、自動車などの財産差し押さえといった法的手続きが取られることもあるでしょう。
裁判を避けるための対応策
示談金を支払わない場合、裁判に発展する可能性が高くなります。
では裁判に発展するのを避けるためにはどうするべきか、対応策についてみていきましょう。
相手が不当に高額な示談金を要求してきた場合、弁護士に相談することが有効です。
弁護士が事実を整理し、適正な金額に減額してもらえるように交渉するため、不当に高額な示談金で合意できない場合も、裁判に発展するのを避けられます。
また請求する側も弁護士に依頼すれば、法律的に無理のない範囲で示談金の条件を交渉し、相手の合意が得られず裁判で長期化することを避ける選択肢を提案してもらえます。
示談交渉をスムーズに進めるために
示談交渉をスムーズに進めるためには、示談金を請求する側もされる側もまず冷静に対応することが必要です。
感情的になってしまうと交渉が進まなくなってしまうので、どうしても感情的な対立がある場合はお互いに弁護士を介して交渉を進めることをおすすめします。
請求する側は示談金の相場内の金額を請求し、請求される側は示談した内容を守って示談金を支払うことで、不倫問題は裁判よりもずっと短期間で解決できるでしょう。