慰謝料請求の後悔とは?冷静な判断が必要な理由と解決策

慰謝料請求の後悔とは?冷静な判断が必要な理由と解決策
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慰謝料請求は、相手から何らかの精神的苦痛を受けた際に、償いとして受け取るお金です。

しかしこの慰謝料請求、実は場合によっては後悔をしてしまう選択になることも。

そのため、慰謝料請求をする場合は、冷静な判断が必要となります。

では、慰謝料請求の後悔には、なにがあるのでしょうか。

本記事では、慰謝料請求で後悔するケースや解決策を解説していきます。

慰謝料請求に踏み切る前に考えるべきこと

まずは、慰謝料請求に踏み切る前に考えるべきことについて、以下2点解説していきます。

  • 慰謝料請求に対する期待と現実のギャップ
  • 慰謝料請求の過程で生じる負担

それぞれ詳しくみていきましょう。

慰謝料請求に対する期待と現実のギャップ

慰謝料請求に踏み切る前に、慰謝料請求に対する期待と現実のギャップを考えましょう。

浮気や不倫に直面したら、怒りや悲しみのあまり相手にも苦しんでほしいと考えがちです。

しかし、感情に任せて慰謝料請求すると、後悔につながってしまうことも。

たとえば、慰謝料請求をしてしまって後悔するケースとしては、以下のような点があります。

  • 慰謝料請求の手続きがめんどくさくなった
  • 苦労に見合うほどの慰謝料がもらえなかった
  • 辛いのにさらに行動しないといけなくて心の休養がとれなかった

ほかにも、さまざまな理由から慰謝料請求を後悔したケースがあります。

慰謝料請求に対する期待が大きいほど、実際の慰謝料請求のギャップが生まれます。

慰謝料請求してそれで終わり、とはなりませんので、本記事をぜひ読み込んでください。

慰謝料請求の過程で生じる負担

慰謝料請求は、弁護士に任せてササっと終わる、というイメージがある方もいるでしょう。

しかし実際には、予想以上の準備や時間・費用がかかり、さらに苦しい状況になることも。

具体的には、以下のような手間がかかるでしょう。

  • 慰謝料請求に必要な証拠の収集
  • 慰謝料について加害者との話し合い
  • 不倫の場合は相手の特定

場合によっては、弁護士や探偵に証拠集めの依頼をすることも。

そして、直接の交渉で話がまとまらない場合は、裁判に発展します。

また裁判に発展すれば、以下の費用がかかってしまいます

  • 弁護士を雇うのにかかる費用:数十万円~
  • 裁判の費用:請求額の1%ほど
  • 印紙にかかる費用:数千円~数万円ほど

また、裁判から慰謝料請求が完了するまでは、半年~1年ほどの期間がかかります。

そして不倫相手が発覚して3年で時効となるので、それまでに事を起こす必要も。

慰謝料請求は、時間・お金、そして精神をすり減らしたのちに獲得できるのです。

慰謝料請求をする場合は、これらの手間や負担があると理解した上で動きましょう。

慰謝料請求後に後悔する典型的なケース

続いて、慰謝料請求後に後悔する典型的なケースを以下2点解説していきます

  • 思ったほどの満足感が得られない場合
  • 慰謝料請求をしない方が良い場合もある

それぞれ詳しくみていきましょう。

思ったほどの満足感が得られない場合

慰謝料請求では、大体50~300万円ほどが請求できる相場となっています。

しかしそのままの額を受け取れるわけではなく、弁護士に報酬を支払う必要があるのです。

具体的には以下の弁護士費用が掛かってくるでしょう。

  • 着手金(約15~30万円ほど)
  • 成功報酬(慰謝料から15~20%ほど)

またこれ以外にも、裁判費用や印紙費、探偵を雇っていたらその費用なども含みます。

そうなると、最終的に受け取る金額はだいぶ減ってしまうでしょう。

また、受け取るまでには半年~1年程がかかってしまいます。

それまで頑張って、これだけしかもらえないのかと後悔するケースがあるのです。

また、慰謝料を受け取っても、心が晴れないこともあります。

結果残ったのは、精神的や肉体的な疲れのみ、ということも。

お金を受け取っても、虚しさしか残らないこともあります。

慰謝料請求は、法的に解決できますが、一時的な対処になる場合があることを覚えておいてください。

慰謝料請求をしない方が良い場合もある

慰謝料請求は不倫をした人に罰が与えられ、こちらはお金を受け取れる一見良い方法です。

しかし、状況によっては慰謝料請求をしない方が良い場合もあるのです。

具体的なケースとしては、以下の通り。

  • パートナーとの関係をこじらせてしまう
  • 証拠が不十分だと費用だけがかかり無駄となる
  • 慰謝料金額を費用を上回り損をする
  • W不倫の場合、相手の配偶者から慰謝料請求をされるリスクも

もしパートナーとの関係を再修復したい場合は、請求しない方がいいかもしれません。

慰謝料請求をしてしまえば、その後の関係がこじれる可能性があるためです。

最悪関係の修復が厳しくなってしまい、離婚に発展するケースもあるでしょう。

また、裁判などで証拠が不十分だと、慰謝料請求が却下されることがあります。

その場合は、これまでかけた費用がすべて無駄になり、かえってくることはありません。

また、慰謝料額の費用が、慰謝料請求額を上回ってしまうこともあります。

このケースでも、お金と時間がかかるだけで損をしてしまいます。

そしてW不倫の場合は、相手の配偶者から逆に慰謝料請求されることも。

こちらが不利になることも多いので、慰謝料請求はしない方がいいでしょう。

このように、慰謝料請求はしない方がよい時もあります。

本当に慰謝料請求すべきかは、しっかりと考えておきましょう。

慰謝料請求をしない選択肢とメリット

慰謝料請求をしないことで得られるものとして、以下の点が挙げられます。

  • 心の平穏
  • 時間の節約
  • 感情的な衝突

慰謝料請求をするのであれば、どうしても当時のことを思い出してしまう環境になります。

そうなると心の平穏が訪れるのは、慰謝料請求の後ということに。

そして、慰謝料請求には話がこじれると裁判で半年~1年ほどの期間がかかります。

弁護士や探偵とやり取りしたり、準備をするのに時間をかけたりすることになるでしょう。

そして慰謝料請求をしている間は、相手との感情的な衝突が何度も起こる可能性も。

このように、慰謝料請求1つでさまざまな苦労が発生します。

逆に慰謝料請求しなければ、これらの苦労を味わうことがありません

場合によっては、慰謝料請求をしない選択をするのも自分のためであるといえるでしょう。

慰謝料請求後に後悔しないためのポイント

続いて、慰謝料請求後に後悔しないためのポイントを、以下2点解説していきます。

  • 長期的な視点で最善の選択をおこなう
  • 慰謝料請求以外の解決方法を検討する

それぞれ詳しくみていきましょう。

長期的な視点で最善の選択をおこなう

慰謝料請求後に後悔をしないためには、長期的な視点で選択することが重要です。

ここまで解説したとおり、慰謝料請求には精神力や労力がかかります。

またその結果、報われない額だったり慰謝料請求自体が却下されることも。

ただでさえ心身への負担がかかるのに、これではやりきれません。

では、慰謝料請求において、最善な選択はどうやって導き出せばいいのでしょうか。

これは「弁護士」に相談することをおすすめします。

弁護士は法律のエキスパートなので、慰謝料請求するべきかどうかの相談ができます。

相談にあたってお金がかかることもありますが、慰謝料請求で失敗するより安いです。

慰謝料請求で最善の選択をするなら、慰謝料請求に詳しい弁護士に相談しましょう。

慰謝料請求以外の解決方法を検討する

慰謝料請求以外の解決方法としては、以下の2点が挙げられます。

  • 話し合いなどで和解へと進む
  • 関係の再構築を行う

こちらが許せる場合は、相手との「和解」をするのも一つの手です。

話し合いをして和解ができれば、慰謝料請求などをする必要もなくなります。

和解までの道は険しいかもしれませんが、いざこざなく終わる可能性が高いです。

また、不倫などの場合は、慰謝料請求せず関係の再構築をする方法もあります。

不倫をした相手に慰謝料請求をしてしまうと、その後の関係修復が困難となります。

相手と関係を修復するつもりなのであれば、慰謝料請求をしない方がスムーズです。

これらの通り、慰謝料請求をしない方が良いケースも多々あります。

目的に応じて、慰謝料請求をするかしないかを決めていきましょう。

慰謝料請求は後悔しないよう考えて行動するべし

慰謝料請求は、相手の不法行為にて精神的苦痛を受けた時に、請求できる損害賠償金です。

一見請求できるなら請求した方が良いように見えますが、後悔するケースもあります。

また、慰謝料請求してしまうことで、関係がこじれて復縁が難しくなることも。

慰謝料請求の判断は感情に任せず、冷静に判断する必要があります。

個人で答えを出せない場合は弁護士に相談して、後悔のない選択をするようにしましょう。

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この記事の監修者

前田祥夢のアバター 前田祥夢 代表弁護士

ご相談の結果、法律の専門家である弁護士として、イチ相談相手として、最善の解決案を提案できるよう、最善を尽くします。

私は「法律的にダメ、できない」ではなく、「ではどうすれば良いのか、何ならできるのか、どこまでできるか」を考え抜きます。

ぜひ依頼者さまの問題解決に向けて伴走させていただけましたら幸いです。