探偵と弁護士を活用した浮気調査の完全ガイド|証拠収集から慰謝料請求までの流れ

探偵と弁護士を活用した浮気調査の完全ガイド|証拠収集から慰謝料請求までの流れ
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不倫が疑われる場合、多くの人は探偵か弁護士に相談すべきか悩むかもしれません。

どちらも離婚や不貞問題に詳しい専門家ですが、それぞれの仕事の具体的な内容を知らない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、浮気調査における探偵と弁護士の仕事内容や、両者の違いについて解説します。

どちらに相談すべきか迷っている方は、参考にしてください。

浮気調査に探偵と弁護士が必要な理由

不倫相手に適切に慰謝料を請求したい場合は、探偵と弁護士の両方にサポートを依頼する方法が良いでしょう。

しかし、両者にはどのような違いがあり、サポートを受けるべきなのでしょうか。

最初に、探偵と弁護士の役割と、連携して浮気調査をしてもらうことをおすすめする理由を紹介します。

探偵と弁護士、それぞれの役割

探偵は不倫の証拠を収集する専門家であり、弁護士はその証拠を使って慰謝料を請求し、法的手続きをおこなう専門家です。

探偵と弁護士の仕事内容には、多くの違いがあります。

探偵の仕事は、不倫の「証拠」と調査対象者の「行動」を掴むことです。

家族は顔がわかるため、尾行は困難です。

たとえば、不倫相手とラブホテルに入る場面を撮影したり、調査対象者の行動を追跡することが挙げられます。

不倫調査ではラブホテルの出入りや、夜に不倫相手の家に入り翌朝にホテルから出てくる場面の写真が必要です。

ラブホテルに入るだけ、出てくるだけの証拠写真は、法的に無効となる可能性があります。

一方、弁護士の仕事は、証拠に基づいて慰謝料請求や法的措置を取ることです。

弁護士は依頼者の代理人として相手と交渉し、離婚調停や裁判にも出廷することが可能であり、この権限は弁護士だけが持っています。

また、弁護士に依頼することで、相手が納得しやすい理由を提示できるため、当事者のみで話し合いをするよりも円満に解決できる可能性が高くなります

探偵が収集した証拠を弁護士が効果的に利用することで、不倫問題を円滑に解決することが可能です。

弁護士が依頼者から依頼を受けて、証拠が必要と判断した場合、探偵の協力を依頼することも少なくありません

探偵と弁護士の連携が必要なケース

浮気問題を可能な限り早く解決したい場合、探偵と弁護士の両方に依頼することが重要です。

探偵は配偶者や浮気相手の情報に基づいてスムーズに証拠を入手します。

相手の顔がはっきり写った写真や動画を入手できるため、再度調査する必要がありません

自分で浮気調査をすると証拠の質が低い場合があるため、基本的には探偵に依頼する方が良いでしょう。

弁護士と提携している探偵であれば、証拠が揃った後に弁護士を紹介してもらえます。不倫問題に強い弁護士を探す必要がなく、次のステップへスムーズに進めます。

また、自分だけで解決したいと思っても、相手が話し合いに応じなければ解決までに時間がかかることがあります。

弁護士は、相手が交渉に応じない場合の対処方法にも精通しており、法律の知識で問題をスムーズに解決できます。

浮気問題が早く解決すれば、精神的な負担がなくなり、早く新しい生活を送れるでしょう。

探偵を利用するメリットと具体的な調査内容

探偵は、密会場所や相手との具体的なやり取りを確認し、法廷で使用できる証拠を得ます

探偵がおこなう浮気(行動)調査とは具体的にどのように行われるのでしょうか。

ここでは、探偵がおこなう浮気調査方法を紹介します。

探偵ができること:浮気調査の内容と方法

一般的な浮気調査は、ターゲットの行動を監視し、証拠として写真や動画を撮影することです。

探偵による尾行調査は、2〜4名の調査員が対象者を追跡し、行動を監視したうえで必要な証拠写真を撮影する方法です。

徒歩以外にも、専用車両、タクシー、電車などを使って移動しながら尾行し、調査員が交代でおこなうため、対象者に調査がバレないようにします。

尾行は誰でもできると感じる方もいますが、相手に尾行されていると感じさせない距離を維持しながら行動を監視するため、技術と経験が必要です。

また、固定した場所で待機し、対象者の動きを監視する張り込みも行います。

証拠を得られるように固定カメラで撮影し、対象者の行動に合わせて夜間撮影が可能なカメラやバッグに入れたカメラなど、複数の撮影機材を使って証拠を収集します。

ほかにも、調査対象者の知人や近隣住民、よく訪れる店のスタッフなど、関係する人々から話を聞いて浮気の実態を調査する聞き込みもあります。

浮気の現場を目撃した場合、冷静でいられず、その場で相手に詰め寄るなどの行動を取ってしまう可能性があるため、探偵に浮気調査を依頼することがおすすめです。

探偵による浮気調査の費用と相場

探偵の調査にかかる費用は、調査の内容や期間によって異なりますが、一般的には1日あたり5〜10万円です。

長期的な調査をおこなう場合や、いくつかの証拠を収集する必要がある場合、費用が高くなることもあります。

料金プランを選択した後、見積もりを取りましょう。

見積書には、浮気調査の具体的な費用が記載されます。

プランによっては見積もり金額が支払い金額と同じ場合もありますが、後から追加費用が請求されるケースもあります。

後でトラブルにならないよう、契約前に疑問点はしっかり確認しましょう。

弁護士を通じた浮気調査後の手続き

探偵の浮気調査後、弁護士はどのように手続きを進めるのでしょうか。

弁護士を通じた手続きの方法、証拠の活用方法を紹介します。

弁護士が浮気調査の証拠をどう活用するか

探偵が集めた証拠を弁護士に提出することで、内容証明郵便を送る際や法廷での慰謝料請求に使用されます。

証拠が確固たるものであれば、交渉が有利になるケースが多く、不倫相手への損害賠償請求や離婚申立てが可能です。

手続きをすべて弁護士に任せることができるため、手続き上のミスや問題が大きくなることを防げます。

離婚調停では、離婚するかどうか、資産や年金の分与、養育費や親権に関する事項を話し合います。

弁護士を雇えば、交渉を有利に進めることができるでしょう。

弁護士は依頼者の代理人として、不倫相手に連絡を取ることが可能です。

また、離婚調停中は依頼者に同行し、調停に参加して代理で発言します。

浮気によって精神的なショックを受けていると、離婚に関連する手続きを進める気力がないかもしれません。

弁護士を雇えば、交渉も手続きも代理で行ってくれるため、ストレスが軽減されます。

結果として、冷静に考えられるようになり、適切な判断ができるでしょう。

弁護士が不倫相手や配偶者に慰謝料を請求する際、最初に内容証明郵便を送り、話し合いを行います。

なお、原則として、不貞行為の慰謝料を請求する際は、相手の氏名と住所を知っている必要があります。

理由は、不倫相手に慰謝料を請求する際、被告の住所に訴状を送らなければならないためです。

以前の住所がわかっているが引っ越しをしてしまった場合や、住所は知らないが携帯電話番号だけわかっている場合、弁護士が調査できることもあります。

可能な限り情報を集めたうえで、弁護士に依頼をしましょう。

浮気調査に関する探偵と弁護士の費用

パートナーの浮気を疑ったとき、自分で浮気調査をするか、探偵に依頼する必要があります。

自分で浮気調査をする自信がない方が探偵に浮気調査を依頼する際、気になるのは費用でしょう。

費用が高すぎると、支払えない方や別の選択をする方もいるかもしれません。

ここでは、探偵に浮気調査を依頼する際の平均費用や料金体系を紹介します。

探偵の費用と料金システム

探偵の調査にかかる費用は内容や調査日数によって異なり、1日につき約5~10万円かかります

探偵の浮気調査では、着手金や雑費などの追加料金が発生することもありますが、着手金は浮気調査を開始するために必要な費用です。

着手金は人件費や車両費に充てられ、調査にかかる費用として使用されます。そのため、浮気調査が終わった後に返金されません。

さらに、浮気調査が完了せず継続するためには、夜間手当や交通費、ホテル代などの雑費が追加でかかることもあります。

探偵事務所のなかには、成功報酬制や時間料金制、料金一律プランから選べるところもあります。

探偵の浮気調査には、一般的に以下のような料金体系があります。

  • 時間料金制
  • 成功報酬制
  • 料金一律プラン

各料金プランは特徴が異なるため、自分の状況に合わせて選びましょう。

たとえば、時間料金制の場合は、「調査員の人数×調査時間× 1時間の単価」で計算されることが多いです。

時間料金制の特徴は、他の料金体系に比べて、何にどれだけ費用がかかっているかを確認しやすいといえます。

また、浮気をするパターンを知っていれば特定の日にピンポイントで依頼ができるため、短期間で浮気調査が終わり、費用を抑えることが可能です。

一方、調査員の稼働時間に費用が依存するため、調査時間が長くなると費用が高くなります

成功報酬制は、探偵が法的に有効な証拠を押さえた際に報酬を支払う方法です。

そのため、浮気の証拠を得た後に料金を支払いたい人に適しています

料金一律プランは時間や日数で定額が設定されており、料金には人件費のほかにさまざまな経費も含まれているため、費用が増える不安がありません。

そのため、調査にかかる時間がわからないケースにおすすめです。

弁護士の費用:初回相談から慰謝料請求までの費用

法律相談の平均費用は、30分で5,500円です。

しかし、無料の法律相談を提供する法律事務所が多く、初回相談時の費用がかからない場合もあります。

実際に依頼する際には、着手金や報酬金がかかります。

着手金の金額は、不倫相手への慰謝料請求なのか、配偶者への離婚を含む慰謝料請求なのかによって異なります。

不倫相手への慰謝料請求のみの場合、交渉で約10万円、調停で約10〜20万円、訴訟で約10〜30万円が相場です。

請求する慰謝料の額によって着手金が増える事務所もあります。

配偶者への離婚を求める場合、慰謝料の請求のほか離婚問題についても解決する必要があるため、着手金が高くなる傾向にあります。

相場は、交渉で約10〜20万円、調停で約20〜30万円、訴訟で約30〜40万円です。

慰謝料請求案件の報酬金は、相手から支払われた金額(経済的利益)に対して、一定の割合で計算されることが多いです。

10〜20%の定率で設定している事務所もあれば、依頼者が得た経済的利益に合わせて割合が変わるところもあります。

探偵と弁護士の連携を最大限に活用するためのポイント

探偵と弁護士に依頼し、両者の強みを最大限に活用するためにはいくつかの準備が必要です。

探偵事務所選びや、弁護士への事前確認などが挙げられます。

最後に、連携を活用するための2つのポイントを紹介します。

探偵を選ぶ際のチェックポイント

探偵を選ぶ際、浮気調査の実績を確認して、その探偵事務所が信頼できるか判断することが重要です。

探偵事務所を選ぶ際、最初に考慮することは、料金でしょう。

しかし、単に安いからという理由で選ぶとリスクがあります。

重要なのは、料金体系や価格を慎重に比較することです。

  • 明確な料金体系
  • 複数の会社からの見積もり
  • 口コミや評判

まず、明確な料金体系が設定されているか確認することが大切です。

追加費用の可能性があるため、すべての料金が明確に記載されていることを確認しましょう。

また、複数の会社から見積もりを取ることで、市場価格が理解しやすくなります。

そして、口コミや評判をチェックすることで、コストパフォーマンスが高いかどうか判断できます。

特に、弁護士と連携できる探偵事務所であれば、証拠収集から慰謝料請求まで一連の流れをスムーズに進めることができます。

弁護士とのスムーズな連携のために

探偵が集めた証拠をもとに法的手続きを進める際、弁護士が必要とする証拠や書類を事前に確認しておくと、弁護士との連携がスムーズになります。

弁護士は、依頼者にとって有益な証拠や事実を集め、不利になる可能性のある事実や証拠についても事前に対処する必要があります。

弁護士は、弁護士法第23条の2に基づき、弁護士会を通じて公的機関や民間団体に必要な事項の照会をおこなうことも可能です。

弁護士との連携を円滑にするために、手続きに書類や証拠をあらかじめ準備しておくと、スムーズに対応してもらえるでしょう。

浮気調査や法的手続きでは探偵と弁護士の両方に相談しよう

探偵と弁護士は、浮気によるトラブルを解決するうえで依頼すべき専門家です。

探偵は優れた調査力を持ち、弁護士は交渉力や手続きの権利を持っているため、両方に相談することで浮気問題を迅速に解決できます。

当人同士のみでの交渉は、証拠不足により納得できない状況になったり、大きなトラブルに発展したりするかもしれません。

浮気調査では、確実な証拠を得られる探偵事務所と、離婚や不倫問題に強い弁護士に依頼しましょう。

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この記事の監修者

前田祥夢のアバター 前田祥夢 代表弁護士

ご相談の結果、法律の専門家である弁護士として、イチ相談相手として、最善の解決案を提案できるよう、最善を尽くします。

私は「法律的にダメ、できない」ではなく、「ではどうすれば良いのか、何ならできるのか、どこまでできるか」を考え抜きます。

ぜひ依頼者さまの問題解決に向けて伴走させていただけましたら幸いです。